好きなことだけしていたい?

curl2006-07-07



郵便受けにいらないチラシを入れられることを面倒に思う人は多いでしょう。
WEBの世界ではこういったユーザーが興味の無い情報にフィルタリングをする技術が注目されていますが、
ネットの情報をフィルタリングするための「自分の好み」というカスタマイズ情報で
がちがちに固められてしまうともなくなってしまいます。


食わず嫌いだったものを、実際に口にしてみたら、以外においしかったり、
まったく興味の無い分野に足を踏み入れたら、実に楽しいものだった、
といった経験は誰しも持つものでしょう。


たとえば不連続なイノベーションというものは、どちらかというと、
そういう意識外の情報としてユーザーの下へ届くものだと思うのですが、
自分の好みというフィルタリングは、
本来重要であるはずの情報のフィードまでも妨げてしまうのではないか、
というのが下の文で小川さんが感じられている「怖さ」だと思います。

GoogleAmazonを使っていると、だんだんと使い勝手が良くなって、
いろいろと親切なサービスを与えてくれる。
これは非常に快適だし、効率も良くて便利である。
しかし、同時に、僕の好みや行動方式を徐々にだが自動的にデジタライズして、
Web上にプールされていくという多少の怖さは拭いきれない。
また、選択肢が自動的に提示されることで、
自分の意思決定が左右されて、かえって不自由なこともあるのである。
小川浩@Speed Feed


ショッピングの世界でも、好きなものに関する情報だけを手がかりにユーザーが
購買活動を行うようになってしまうと、どうしてもパイがシュリンクしてしまいます。
現在作成中のCurl Shopping Naviでは、
いかにして新しいアテンションをユーザーに効率的にナビゲートするか、
という点を重要な課題として考えています。


今回アップした写真はそのCurl Shoppingu Naviで「オススメ商品のツリーを視覚化」しているところです。
なるべくストレスを感じさせない状態で新しいアテンションを与えるため、
ゲーム感覚のインターフェースを採用し、
ツリー上のアイテムをダブルクリックするたびにそのアイテムがルートへ移動して
そのオススメが再度描画されるようになっています。


意識しないけれども本来は有用な情報を、ユーザーに効率的に届けるには、
他にどんな方法があるのかと考えながら、今日が「七夕」だということを思い出しました。
こういう記念日というのも、強制的にユーザーにアテンションを伝えるヒントになるかも・・・。