座談会

先日、Feedpathの小川さんと室田さん、インタービジネスの野口さんとの
座談会に参加(というか傍聴)させていただく機会があり、
興味深いお話をイロイロと聞くことができました。


議題としてしっかりとしたものがあったわけではないのですが、
あえていえば、WEB2.0の現在と今後の課題、といったところでしょうか。
内容は後日、記事になると思いますので、そちらを見ていただければと思います。


ここでは話題にあまり参加できなかった私の個人的な感想を中心に。


まずはWEB2.0というネーミングについて。


個人的に「WEB2.0」という言葉は「現在何が起きているのか」を認識するためのもので、
マーケティング主導の「これからどうなるか」もしくは「これからどうするか」といった
バズワードとは意味合いが少し異なると思っており、
小川さんや野口さんも同じような見解のようでした。
とくに、野口さんは、ネーミング自体ではなく、むしろ
「ネーミングすることによってマーケティングをしやすくした」という点を評価されていました。


次に、Googleによる支配の深刻度について。


この話題では小川さんが、非常に面白い見解を述べられていました。


「検索のアルゴリズムは究極的にはマッチングであり、
これを突き詰めるとバチカンに行きあたる。
完全なマッチングが検索エンジンによって提供されるのであれば、
それはオラクル(神託)と同じものになる」


野口さんによると、ダヴィンチコードの作者のダン・ブラウンが、以前の作品で、
科学から神に主権を戻すために、バチカンの聖職者を次々と殺していく狂信者を描いた物語が
あるそうなのですが、神とWEBを直線でつなぐ感覚はキリスト教ならではなのかも知れません。


いずれにせよ、WEB進化論にあるように、WEBがソフトではなくあたりまえの環境である以上、
そこを支配するGoogleが「邪悪」にならないことを信じてユーザーは使っていくしかない、
というのが最終的な執着地点だと思っていますが、
一方で、第三者機関などが常に妥当かどうかを見続ける必要はあるでしょう。
(安全だと思われていたエレベータもこんなことになっているわけですし。)


検索エンジンアルゴリズムに疎いのでなんともいえないのですが、
個人的には、おそらく検索には「コンテクスト」が重要で、
たとえば「自殺」というキーワードを入力したときに
「自殺してはいけない」という書籍がヒットするのか、
「自殺マニュアル」という書籍がヒットするのかは、
本来、その時代のコンテクストが反映されるべきで、
そのコンテクストを「自動的に生成できるロジック」こそが、
Googleの目指すべきアルゴリズムなのだと考えています。


最後に話は「WEB2.0時代のインターフェース」におよんだのですが、
これが私としては一番興味深かったです。
ちょっと長くなってきたので、また別の項で。