WEBを『改良』する「Modiphi」


サンブリッジの小川さんが手がけるFeedサイト「Modiphi」。
http://www.modiphi.com/


3月にプレサイトはオープンされていますが、主にRSSAtomといったFeed情報を扱い、
それらFeedのリーダーを提供するサイトになるようですが、
他にも、Feedを利用したビジネスアイディアを仕込んでいるはずで、気になるところです。


もちろんサービス前なのでまだ公開できない部分もたくさんあるとは思うのですが、
Feedを利用したビジネスとして考えられるのは、
Feedの中に関連する商品情報を入れて広告料を課金するモデルがあります。
その上で限られたユーザーの時間の食い合いに競り勝つため、
現在ほとんど利用されていないFeedをネット上に広めることで、
ネットワーク全体におけるFeed情報のトラフィックの割合を大きくし、
その中の広告料金の比率を高めることがギャップの向こうにある世界でしょう。


先日のWBS2.0のセミナーでは、小川さんのプレゼンによる「modiphi」の簡単な紹介があり、
興味深く聞かせていただきました。


特にインプレッシブだったのは、Feedが増えることで、ネットワークの中に占める
WEBサイトへのトラフィックが減少する、と言われていたことです。
Feedを読むだけで情報の収集が出来るようになるので、
わざわざWEBサイトに訪れることが少なくなるから、というのがその理由です。


私個人は、Feedの中にある情報からは新たなアテンションが得られるはずで、
そこから生まれる興味によってWEBサイトへの訪問は増えるのではないかと感じたのですが、
セミナーの後で小川さんと直接お話させていたところ、少し考えを変えました。


それというのも小川さんが話の中で、Feed について、
北極星の光は今見えるけれども、実際に今存在しているか分からない」というたとえかたをされたのを聞いて、
それはつまり、現在のXML情報のように「いかにカテゴライズされるか」「いかにアナライズされるか」
というような視点ではなく、星の光のように、ただただ放出されるものとして扱う、
言ってみれば消費財のようなものとしてFeedを捕らえている、ということだと思うのですが、
WEBのトラフィックを経済、Feedを消費財と考えられるのであれば、
「悪貨は良貨を駆逐する」というグレシャムの法則をかんがみて、
XMLという良貨が相対的比率を増大させることで情報のインフレを抑える
という結果もありえるのではないかと考えさせられたのです。


小川さん自身、セミナーのなかで「modiphi」という言葉の意味に触れ、プログラムにとって可読なXMLを増やすことで、
WEBの世界を少しでもスマートにモディファイ(改良)したい、ともおっしゃられていましたが、
いずれにせよFeedというものが、ネットワークに対して量的なインパクトを与えたときに、
どんな変化があるのか、興味深く見ていきたいと思っています。


ブランディングとして"Feed"という言葉を使わず、恵比寿のアパレルっぽい名前にしたというのも
#商社出身ならではのセンスという感じですね。